もし妹さんが合意すれば、土地建物はあなたが相続し、預貯金は妹さんが相続する内容の遺産分割協議書を作成します。妹さんが法定相続分２分の１の財産の取得を希望して預貯金だけでは足りないという場合は、不足分を代償金として支払う必要があります。
　土地の価格の評価は、妹さんとの話し合いで決めることになります。時価がいくらかは明らかではなく、路線価（税務署が決定する相続税評価額）を一つの目安とすることもありますが、妹さんが合意すれば、代償金額はいくらでも良いのです。
　なお、あなたが母親の財産を維持するための特別な寄与をしたことが認められる場合には、寄与分で代償金の額を調整することも考えられます。
　妹さんとの話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立て、調停委員を介して協議を進めます。
　もし、土地建物をあなたに相続させるという母親の遺言があれば、土地建物はあなたが相続します。妹さんがその遺言は遺留分（法定相続分２分の１の半分＝４分の１）を侵害すると主張した場合は、遺留分を侵害した額を妹さんへ支払うことになりますが、遺言がない場合と比べて支払う額は少なくなります。