遺産を有効に活用したい
私は現在住んでいる2LDKのマンションを所有し、多くはありませんが預金があります。両親も既に死亡し配偶者や子供・孫などの法定相続人もいません。遺産を社会的に活かすためにどうしたらよいですか。
回答者: 弁護士 小部正治
貴方の遺産を社会貢献や有効に活用するためには、公証役場において公正証書遺言で財産の処分方法や寄付の相手方等を指定しておく方法(遺贈)が最も適切です。
社会貢献のために有名なボランティア団体等もありますが、貴方が応援してきた政党、入院等で世話になった医療法人、福祉介護で苦労を掛けた自治体・NPO法人などに寄付することもできます。
前もって寄付先に連絡し、受け取ってくれることを確認し、さらに具体的な寄付先の名義や手続きも調査することをお勧めします。また、「不動産ではなく現金で」と言われることが多いようです。マンションをもらってもあまり有効には使用できないからです。
寄付先が複数あるときは、所有マンションを死後に遺言執行者に売買してもらい、その売買代金(不動産仲介手数料や諸経費を清算します)を含めた総財産から、優先順位・寄付する額を決めておけば大丈夫です。
ところで、相談者と異なり、親や子供・孫などの法定相続人がいる場合には配慮が必要です。法定相続人には、「遺留分」として一定割合の相続する権利が保障されていますので、「遺留分」を侵害する遺贈は法定相続人との間で紛争が生ずる可能性があるからです。
なお、葬儀・埋葬や入院費用の清算等の処理に関しては、生前に第三者に依頼しておくこともできますが、誰もいない場合には遺言執行者である弁護士に依頼することもあるでしょう。公正証書遺言の手続きや遺言執行者の費用等は弁護士にご相談下さい。
以上