事件紹介
IBMロックアウト解雇3次訴訟、解雇撤回と復職を含む和解が成立(水口洋介弁護士、今泉義竜弁護士、本田伊孝弁護士が弁護団に参加)
IBMロックアウト解雇3次訴訟について、4月25日、東京地裁にて和解が成立しました。
以下に弁護団と組合の声明を掲載します。
IBMロックアウト解雇3次訴訟和解成立にあたっての声明
2017年4月25日
1 日本IBM(会社)がJMITU日本アイビーエム支部組合所属の組合員4名を2013年6月に解雇したロックアウト解雇第3次訴訟事件に関して,本日,東京地方裁判所民事第11部にて,会社が原告ら4名全員に対する解雇を撤回するとともに,うち2名については職場復帰させ,残る2名についても会社都合による退職を合意することを前提とした金銭的な支払いをすることを骨子として、本件紛争が円満に解決する和解が成立した。この和解は,会社が地裁判決前に原告ら全員の解雇を撤回した上で金銭的な支払をなし、うち2名の原告については復職を認めるという画期的な勝利を獲得したものといえる。
2 別訴の解雇第1次・第2次訴訟では,2016年3月に東京地裁が5名の組合員全員の解雇無効の勝訴判決を言い渡しており,さらに本年3月8日にも東京地裁は,解雇第4次訴訟の組合員1名についても勝訴判決を言い渡している。特に、後者の解雇第4次訴訟では,判決に対して会社が控訴せず,原告組合員の勝訴判決が確定しており、会社は同原告の復職を受け入れている。
3 現在,上記解雇第1次・第2次訴訟は東京高裁に,ロックアウト解雇第5次訴訟は東京地裁にそれぞれ係属している。また、確定した第4次訴訟の原告である組合員も,会社との間で復職条件について交渉中である。
私たちは,会社に対し,すべての解雇訴訟について,速やかに解雇を撤回するとともに,本日の第3次訴訟の和解に準じて、組合員らの職場復帰あるいは十分な金銭的補償を伴う合意退職に応じること,さらに都労委での不当労働行為救済命令申立事件、賃金減額訴訟も含めた本件争議の全面解決に踏み切るとともに,今後の労使関係の正常化を実現することを強く求める。
以上
JMITU(日本金属製造情報通信労働組合)
JMITU 日本アイビーエム支部
IBMロックアウト解雇事件弁護団