弁護士等紹介

弁護士 平井 康太

弁護士

平井 康太
  • 平井 康太
  • [ひらい こうた]
  • 第二東京弁護士会所属

埼玉県ふじみ野市出身
2010年3月川越市立川越高等学校卒業
2014年3月立教大学法学部法学科卒業
2016年3月東京大学法科大学院卒業
2016年9月司法試験合格
2017年12月司法修習修了
弁護士登録(第二東京弁護士会)
東京法律事務所入所

弁護士等の職歴

  • 所属弁護団等
  • 日本労働弁護団 など
  • 取扱い分野
  • 典型的な取扱い分野は以下のとおりです。取扱い分野か否かご不明な場合は、お手数ですが一度事務所にお問い合わせ下さい。
  • ・民事事件(売買、請負、賃貸・借地借家、不動産取引、損害賠償請求など)
  • ・家事事件(不貞、離婚、財産分与、内縁、遺言の作成、相続、遺産分割、など)
  • ・労働者側での労働事件(内定取消し、降格・減給、配転、賃金・退職金未払い、残業代未払い、違約金、懲戒処分、退職強要、ハラスメント、解雇、雇止め、労災、有期雇用、パート、派遣、使用者からの損害賠償請求、不当労働行為など)
  • ・債務超過への対応(債務整理、破産、民事再生)
  • ・交通事故(加害者側・被害者側いずれも)
  • ・刑事事件(加害者側・被害者側いずれも)

  • ※使用者側での労働事件のご依頼はお受けできません(労働事件以外であれば企業からのご依頼も承っております)。

ひとこと

1 弁護士へ依頼することを迷っている方へ

 生きていると理不尽なことに遭遇するかもしれません。残業して会社に貢献したのに残業代が支払われず納得がいかない…必死で働いてきたのに嘘が見え見えの理由で突然解雇されて途方に暮れている…このような理不尽なことに遭遇したとき、本当に悔しく、怒りに震え、どうにか出来ないものかと憎しみさえ感じるのと同時に、会社に刃向かったらどうなるのかと想像して不安や恐怖から足がすくむなど様々な感情が押し寄せるかもしれません。

 それでも大丈夫です。理不尽なことに立ち向かうときには、どれだけ自分が悪くない場合であったとしても、怒り・憎しみ・不安・恐怖など様々な感情を覚えるのは不思議なことではありません。相手と対立することになるのですから、不安や恐怖を特に強く感じて当たり前です。

 もしかしたら、皆さんは、世の中で声を上げて裁判をしている人たちを見て、「この人たちは特殊な人たちで自分とは違う」と思うかもしれません。しかし、声を上げて裁判をしている人たちは、皆さんが感じているような不安や恐怖とは縁のない「特殊な人たち」ではありません。多くの方々が、皆さんと同じように強い不安や恐怖を感じながらも、自分や大切な人の生活・尊厳を守るため、あるいは、職場や社会を変えて自分と同じような理不尽な目に遭遇する人を減らすために、勇気を振り絞って一歩を踏み出した人たちです。

 皆さんも、きっと、一歩を踏み出すことは可能なはずです。

 また、皆さんの中には、お金を請求することに対して恥ずかしいなどのためらいを持っている方もいるかもしれません。しかし、例えば、残業代が支払われないというのは、いわば、レストランで食事をした人が料理人にお金を支払わずに食い逃げをしているのと同じことだと思います。料理[労務]を提供した料理人[労働者]がお客さん[会社]に代金を請求しても何ら恥ずかしいことではないのは明らかでしょう。得るべきお金はしっかりと得る。それは大事なことです。

 理不尽なことに立ち向かうことで得られるのはお金だけとは限りません。例えば、人を人とも思わないブラック企業によって行われた理由のない解雇の有効性を争うことは、自分や家族の生活を守ることになるとともに、皆さんが傷つけられたと感じている尊厳を取り戻すことにもなるはずです。

 東京法律事務所は60年以上に渡って労働者・労働組合を守る立場を貫いて来たこともあり、労働事件を多く扱っています。一方で、私たち弁護士は、労働事件だけではなく、労働者や市民の方々の生活を全般的に支えられるように、離婚・相続・交通事故など生活に関係する様々な問題に対応すべく日々努めています。

 皆さんが理不尽に立ち向かうとき、皆さんの生活にトラブルがあるとき、私たち弁護士が力になります。

2 弁護士に依頼をするメリット

 気持ちの面で弁護士に依頼をしてみたいと思ったとしても、やはり気になるのは弁護士費用ですよね。弁護士費用が気になって弁護士に依頼をすることに二の足を踏まれるのは当然です。率直に言うと、決して安くはない程度の費用はかかります。

※弁護士費用の算定方法は以下のリンク先をご覧下さい。
 /fee/

 それでは、なぜ、世の中では費用を払ってまで弁護士に依頼をしている人が存在するのでしょうか。以下では、残業代請求事件と解雇事件を例にして、弁護士に依頼をする典型的なメリットを具体的に説明してみたいと思います。

(1) 残業代請求事件を例とした場合
ア メリットその1 〜弁護士が法的知識を調べて整理してくれること〜

 最近、労働事件の中でも多いのが残業代請求です。残業代請求は、労働時間をもとに計算されます。しかし、労働時間に当たるか否かは、実は簡単な問題ではなく、法律上の判断が必要となります。

 例えば、最高裁判所の判決の中には、一定の事情の下において警備員の仮眠室での仮眠時間が労働時間に当たると判断したものがあります(大星ビル管理事件・最一小判平14・2・28民集56巻2号361頁)。労働法を勉強したことのない方は、仮眠時間がなぜ労働時間に当たると判断されたのかと疑問に思うかもしれません。皆さんが気になって労働基準法を見たとしても残念ながらその理由は書いてありません。その理由を知るには最高裁判所の示したルール(「判例」と呼ばれています)まで調べる必要が出てきます。

 上記の他にも、法律の世界には、裁判所によって形成されたルールが数多く存在しています。裁判所によって形成されたルールは、六法全書には書いていないにもかかわらず、私たちの生活に対して大きな影響を及ぼしており、知らないと損をしてしまう、場合によっては、知らないと痛い目に遭ってしまうかもしれないものがあります。

 弁護士に依頼をすれば、弁護士が法的知識を調べて整理しますので、皆さんが法的知識に気づかずに損をしたり、痛い目に遭ったりしてしまうことはなくなります。
 

イ メリットその2 〜大変な作業の負担が減ること〜

 残業代請求の計算のもとになる労働時間は、1分単位で計算していきます。残業代請求の時効は2年間ですから、2年分の膨大な量の証拠を一つ一つ確認して1分単位で計算していくことになります。自分で残業代請求をする場合、皆さんは仕事などで忙しい合間を縫って上記作業を行わなければなりません…考えただけでもぞっとするくらい大変な作業だと思いませんか。
 弁護士に依頼をすると、このような大変な作業を自分で行わずに済みます。

ウ メリットその3 〜交渉・裁判を代わりにしてくれること〜

 弁護士に依頼をすれば、会社への残業代請求の交渉を弁護士が行います。そのため、弁護士が交渉をしている間、皆さんは交渉に費やしたであろう時間と労力を自由に使うことができます。さらには、相性が合わなかった社長・上司と顔を合わせなくて済み、自分で交渉をしたときと比べて精神的な負担も減少します。

 裁判をする場合でも、弁護士に依頼をすれば皆さんの負担が減少することに変わりはありません。裁判所は夜や土日には開廷していませんから、もし自分一人で裁判をする場合には、平日の昼間に裁判所へ自ら足を運ぶ必要があり、しかも、通常は何回も裁判所へ足を運ぶ必要があります。
 
 一方、弁護士に依頼をすれば、基本的に弁護士だけが裁判所に行けばよく、弁護士が裁判所に行っている間、皆さんは自由に過ごすことができ、裁判官や相手方と会うことによる精神的な負担も減少することになります(※和解や尋問の場合や労働審判を選択した場合などには皆さんにも裁判所に来ていただくことがあります。)。

 このように、弁護士に依頼をすれば、時間的・身体的・精神的に負担となる交渉や裁判を皆さんの代わりに弁護士が遂行します。

(2) 解雇事件を例とした場合
ア メリットその4 〜冷静かつ客観的な立場からアドバイスをしてもらえること〜

 会社を解雇されて、明日の生活さえままならないかもしれない…家族の生活はどうしたらよいのか…。こういった大きな不安を抱えているとき、不安のあまり頭がぼーっとしたり、集中できず何も考えられなかったりすることは想像に難くありません。大きな不安を抱えたときには誰しもが陥りかねない状態です。このような状態のときに冷静かつ的確な判断をすることは難しいでしょう。

 弁護士は、事件の当事者ではなく、法律の専門家として事件に関わりますから、皆さんと同じ不安を抱えていないという点に魅力があります。
 
 医療の世界でたとえると、患者さんの苦しみをお医者さんが理解することは大切だとしても、お医者さんが患者さんと同じ病気になってしまっては良い治療をするのが難しいことと同じです。

 もちろん、弁護士にとっても、皆さんの苦しみを理解することが大切であることに変わりはありません。ただ、お医者さんと同じように、事件解決に向けて最大限の力を発揮するためにも、弁護士は皆さんと同じ精神的状態にならないようにしているのです。

 そのため、弁護士に依頼をすれば、冷静かつ客観的な立場から、法律の知識に基づき、今後の方針についてアドバイスを得ることができます。

イ メリットその5 〜法律の専門家の能力・技術を利用できること〜

 解雇をされた場合であっても、解雇が当然に有効となる訳ではありません。労働契約法16条は、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」というように解雇が無効になる場合があることを定めています。

 しかし、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」というのは非常に抽象的であるため、画一的な判断ができず、様々な事実を確認した上でケースバイケースの対応をせざるを得ません。

 もし、裁判になれば、法的に意味のある様々な事実を裁判官に分かりやすいように整理して説得的な文章で書面にまとめた上で、それらの事実を証拠に基づいて立証していくことが必要になります。このような法的に意味のある様々な事実を整理して立証していく作業は、弁護士などの法律の専門家としての能力・技術を要します。少なくとも、この作業を法律の専門家としてのトレーニングを受けていない方が行うのは極めて困難であると思います。

 法律の専門家である弁護士の能力・技術を利用できるということが弁護士に依頼をする大きなメリットといえるでしょう。

(3) まとめ

 弁護士に依頼をするメリットを少しだけでもご理解いただけたでしょうか。
 残念ながら、弁護士はボランティアではないため、職務を果たす上では一定の費用を頂戴せざるを得ません。しかし、それは、安かろう悪かろうを避けることで、皆さんに対して弁護士としての職責を果たしていくために必要なことだと考えています。
 費用についてご不安がある場合には、遠慮なさらず率直にお尋ね下さい。ご不安な点を含めて、ご納得いただけるまで丁寧に説明いたします。

3 最後に

 真面目な人ほど一人で問題を抱え込んで我慢をし過ぎていることがよくあります。しかし、抱えている問題を全て自分の責任と考える必要はありません。抱えている問題が全て一人の責任であるというのは滅多にあることではありません。自己責任にも限度があるはずです。我慢をし過ぎず、ときには人に頼ってみても良いのです。私も、日々、多くの人に助けられて生きています。

 一人で苦しまず、共にがんばりましょう。

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