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東京都消費生活相談員団交拒否事件、最高裁で東京都の不当労働行為確定(担当弁護士 小部正治中川勝之青龍美和子

最高裁判所第二小法廷(山本庸幸裁判長)は、2014年2月7日、東京都が国に対して提起した行政訴訟において、上告棄却及び上告受理申立不受理の決定をしました。東京都の東京公務公共一般労働組合に対する団交拒否が不当労働行為として五度断罪されたことになります。
当事務所の担当弁護士は、小部正治中川勝之青龍美和子です。
この最高裁決定が、2000万人を超え全雇用者の40%近くを占める非正規労働者の待遇改善、人間らしく働ける職場の実現のために生かされるよう、引き続き頑張っていきます。 以下に、弁護団の声明を掲示して、本件最高裁決定の紹介とします。

東京都は直ちに団体交渉に応じるべき−最高裁決定についての声明

2014年2月14日
東京公務公共一般労働組
東京都消費生活相談員ユニオン
同 弁護団

1 最高裁判所第二小法廷(山本庸幸裁判長)は、本年2月7日付で、東京都が国に対して提起した行政訴訟において、中労委命令の取消を求める東京都の上告棄却及び上告受理申立不受理を決定した。東京都の団体交渉拒否の違法が、都労委、中労委、東京地裁、東京高裁、そして、最高裁において五度断罪され、東京都に対して団体交渉応諾を命ずる下記中労委(都労委)命令が確定した。

① 被申立人東京都は、申立人東京公務公共一般労働組合が、東京都専務的非常勤職員設置要綱の規定する専務的非常勤職員の雇用期間更新について団体交渉を申し入れたときは、更新は団体交渉事項ではないとの理由で拒否してはならず、誠実に応じなければならない。

② 被申立人都は、申立人組合が、東京都消費生活総合センターの消費生活相談員の次年度の労働条件について団体交渉を申し入れたときは、次年度の労働条件は団体交渉事項ではないとの理由で拒否してはならず、誠実に応じなければならない。
本件は、東京公務公共一般労働組合(以下「組合」という。)が東京都に対し、組合の分会である東京都消費生活相談員ユニオン(以下「ユニオン」という。)の組合員である消費生活相談員の5年雇止め問題や賃下げ問題について団体交渉を求めたが、東京都が団交自体を拒否し、あるいは不誠実な団交をした事案である。これに対し、組合が都労委に不当労働行為救済申立てを行ったところ、都労委が東京都の不当労働行為を明確に認定し、前記救済命令を発した。中労委も都労委の救済命令を全面的に支持して、東京都の再審査申立てを棄却していたものである。

2 本件は、期待権侵害による損害賠償請求を認めた画期的な中野区保育士事件東京高裁判決(2007年11月28日)に依拠して雇用の安定を求める労働組合の要求闘争が拡大することを怖れた東京都が、時期を同じくして専務的非常勤職員設置要綱を改悪して5年雇止め制を創設したことに端を発する。本件の消費生活相談員(特別職の地方公務員)は1年更新を繰り返して10年、20年以上の長期に亘って65歳まで働き続けることが要綱上可能で、現に原則として65歳まで先輩が働き続けてきた。その雇用継続の期待を奪った5年雇止め制の撤廃とともに労働条件の向上を求めて相談員がユニオンを結成し、東京都に対し団体交渉を求めたが、東京都は組合及びユニオン否認の態度に出て団交拒否ないし不誠実団交を行ったものである。
その後も組合は、東京都に対し賃金問題について団体交渉を求めたが、交渉権限のある総務局が一切出席しないため、2011年11月25日、団体交渉拒否事件として新たに都労委に不当労働行為救済申立てを行った。本年2月25日に最終陳述書を提出し、救済命令の発出を待つところである。

3 昨年3月末には5年雇止め制が初めて適用されたが、組合員を含めて雇用継続を希望する相談員全員の雇用継続を勝ち取った。しかし、5年雇止め制が存在する以上、今年も含め毎年のように相当数の専務的非常勤職員の雇止めが危惧される。また、専務的非常勤職員の賃下げも続いている。
公共サービスのため公務労働者が安定かつ充実した雇用を求め、組合が使用者である地方自治体と団体交渉を行う意義は極めて大きく、東京高裁判決も憲法28条の団交権保障を判示した。
にもかかわらず、東京都が組合に対し団交拒否ないし不誠実団交を続けてきたことは憲法28条違反にほかならない。東京都が確定した中労委命令に違反することは絶対に許されない。
我々は、東京都に対し、最高裁決定を真摯に受け止め、直ちに総務局が組合との団体交渉に誠実に応じること及び5年雇止め制を撤廃することを求めるものである。

以上

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